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9月4日
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今回の民主党代表選の騒動は、以前から菅直人氏にがんばってほしいと思っていた側からすると、 小沢氏の独り相撲です。迷惑もいいところ。

国民不在の権力争いとか報道されてますけど、菅首相の立場としては、鳩山・小沢体制崩壊後に代わりに重役を引き受けた立場であって、

ほとぼりが冷めたから権力を俺に返せ、と言わんばかりの小沢氏の行動こそは、国民・国家のことを第一に考えていないことを自ら暴露しています。

3か月前に菅総理に任せてから、「じゃあ、俺は裏方で党を支える」とか言って行動してくれれば、民主党という党の層の厚さを感じさせることに

なったでしょうに、まだ与党になって1年余りの脆弱な段階で内側から私利私欲を優先させる姿にもうあきれ返りました。

細川政権時の政局は、私に政治への関心も知識も足りなくて、誰がどうなって崩壊したのかよくわかりませんでしたが、

今回の小沢氏の行動を見聞きしていると、前回の崩壊も小沢氏の私的な権力欲のなれの果てだったのではないかと疑いたくなります。

 

少なくとも菅首相は、権力の座に留まりたいから小沢氏と争うようには見えません。

さきがけ時代の厚生労働大臣の経験から、官僚が全てのシナリオを書いてそれに判を押すだけの閣僚会議にほとほと呆れはて、

そうしたただ権力の座に“いるだけ”の政治家の在り方を変えたいと、今でも思っていると信じたい。

小沢氏からは、そうした意思は感じられず、権力の頂点を得るために何をすべきか、

どうやら今回がその最後のチャンスのようだからがんばっちゃおうか、という程度の行動原理でしか動いていないと思います。

 

言っていることも選挙対策の、耳に聞こえのいいことばかり。子育て支援の満額支給だとか、

予算も消費税アップではなく、もっと予算を切り詰められるだとか、だったら鳩山政権の幹事長だった時にもっとやっておけよ、と

ツッコミたくなるようなことばかり、言っています。

結局予算が調達できなければ、自民党時代の時のように赤字国債を積み上げる姿が今から見えるようです。

民主党の議員の皆さんの多くは小沢さん支持と聞きますが、本当にこの人でいいんですか?

小沢氏を首相に選んでしまった後、再びやっぱり予算はなかった、とかなったら、もう次の衆議院選挙では民主党は支持できません。

 

前回も書きましたが、いまの時代の権力者というものは、非常に多様な価値観から複雑な願いを求められる立場となっています。

一方で弱い立場の人々の生活に心を配ることが求められ、また一方では過酷な国際社会の経済戦争で勝ちぬく強さを求められます。

このことだけをとっても、繊細で気配りのできる心と、強引なまでのふてぶてしさの両面を求められているわけですが、

普通に考えて、その二つを併せ持つ人間など、私は会ったことがありませんし、両方を一人に求めるのは不可能じゃないかと思います。

相手の立場のわかる繊細な心があれば、相手を踏みにじってまで利益を奪い取ることは難しく、

相手を平気で踏みにじれる人に、異なる価値観をもつ他者の立場を考える繊細さを求めるのも無理でしょう。

 

だから私は、リーダーには独裁型ではなく、調和型でいいと思っています。自民党の福田氏や民主党の鳩山氏、菅氏を支持しているのも

そういう理由です。周りを多彩な才能を持つ人で固めて、チームとして多機能に働いてくれればそれでいいと思うのです。

妙なヒーロー願望は、独裁型の狭く偏った政治を呼び込み、トップの指示待ちしかできないの貧弱なチームを生みだす、と私は思います。

小沢首相は勘弁してください。